けん玉オヤジじゃ。
一般的には冷凍と解凍によって細胞が傷つくと、
水分と一緒に旨み成分が流れてしまうので旨みは損なわれるものじゃが、
キノコはどうやら冷凍することで旨みが増す稀な食材のようじゃ。
鍋やスープ、焼き物や煮物など様々な料理に使える便利な食材じゃ。
冷凍の知恵を蓄えて賢く利用できるとよいの。
キノコの旨みはどのようにできるか
旨み成分にはアミノ酸系や核酸系といった種類があるが、
シイタケをはじめとしたキノコの旨みは
グアニル酸という核酸系の旨み成分に由来するんじゃ。
じゃが、生のキノコにはこのグアニル酸がほとんど存在しない。
生で食べても美味しくないという事じゃな。
わざわざ生で食べる者はおらんと思うがの。
ではグアニル酸はどのようにできるかということじゃが、
これは加熱によって生成されるのじゃ。
細胞が壊れてグアニル酸ができる
生のキノコを加熱すると徐々に細胞が壊れていく。
そして細胞内のRNAという核酸物質が、
ヌクレアーゼという旨みを作り出す酵素の働きによって、
グアニル酸へ変わっていくんじゃ。
ヌクレアーゼは100℃近くでも働き続けるから、
加熱を続けることで旨み成分が増えていくわけじゃ。
冷凍で細胞を壊す
細胞の破壊がキノコの旨み成分を生成することはわかったの。
そこでじゃ、キノコに限らず動植物の細胞は
冷凍することで壊れやすくなるから、
一度冷凍した状態で加熱することで旨み成分がより多く生成される。
これが生のキノコよりも冷凍したキノコのほうが美味しくなる理由じゃ。
この冷凍によるグアニル酸の増加はほとんどのキノコに当てはまる。
増加量こそキノコの種類によって異なるが、
エノキタケやナメコなど多いものでは約3〜4倍になることがわかっておる。
味や栄養価はどうなる?
キノコは90%近くが水分で、不溶性食物繊維やミネラルを含んでいるが、
これらの成分については、
冷凍しても栄養価の変化はわずかですむと考えてよいじゃろう。
さらに、アミノ酸系の旨味成分であるグルタミン酸も含まれておるが、
こちらも変化はみられないのぉ。
キノコの冷凍は、グルタミン酸を減らすことなくグアニル酸を増やせる。
これは、昆布と鰹節の出汁を混合するとより旨みの強い出汁ができるのと同じで、
キノコもグアニル酸とグルタミン酸を両方含むことで、
より旨みが増すという相乗効果が期待できるんじゃよ。
加熱の際の注意点
冷凍キノコの利用については、調理の際、加熱方法にポイントがある。
調理するときは、水から調理するなど徐々に加熱した方が、
電子レンジや熱湯から調理するよりも旨みが増えるとされておる。
急速に高温になると、
旨み成分をつくる酵素の働く時間が短くなってしまうからじゃ。
そう考えるとキノコの場合、解凍せずに凍ったまま調理する方が
加熱時間が延びるから旨味成分を逃さずにすむということじゃな。
ただ食感については種類によって冷凍すると
変化するものがあるから注意が必要じゃ。
シイタケ、ナメコ、マッシュルームは食感にも大きな変化がなく
旨みも香りがアップするから冷凍にオススメじゃ。
まとめ
- キノコの旨み成分グアニル酸は加熱することで生成される
- キノコは冷凍した状態で加熱することで旨み成分がより多く生成される
- キノコは冷凍しても栄養価やグルタミン酸の変化は 少ない
- 冷凍キノコを調理する際は徐々に加熱する
以上が冷凍キノコのあれこれじゃ。
余談じゃが、冷凍食材を使う視点でみると
大根なんかは切って冷凍しておくと
細胞が破壊されて煮物などをした時に味が染み込みやすくなるぞ。
さてさて、今夜は冷凍キノコを使った美味しい鍋などいかがかの?
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