けん玉オヤジじゃ。
前回はカリウムの植物体内での主な働きを詳しく学んだが、今回はマグネシウムとカルシウムについて学んでいくぞい。

関連記事

マグネシウムとは何か?

マグネシウムは葉緑素の構成元素であり、マグネシウムの不足は葉緑素の減少をもたらし、葉の葉脈間の緑色が退色するクロロシス症状(黄白化)を起こすんじゃ。

マグネシウムは葉と果実に多く含まれ、生育の中期から後期にかけて欠乏症が発生し、特に果実や子実が肥大する時期にマグネシウムが移行していくことから欠乏症が発生する。
また、作物体内を移動しやすいことから、一般に下位葉から現れるが、果実では着果している付近の葉から欠乏症が現れるんじゃ。

同じ塩基類のカリウム、カルシウムとマグネシウムは拮抗関係にあり、マグネシウムが多いとカリウムとカルシウムの吸収が抑制される。
過剰障害については起こりにくいが、他養分との拮抗作用による生育障害がみられる一方で、リン酸の吸収を良くする働きがあるんじゃ。

マグネシウムと作物生育との関係

①作物の収量、品質には適正含量がある

作物の種類によってマグネシウムの要求量が高い作物があり、一般に大豆等の油脂作物や果実のなる果菜類、ブドウなどの果実類の要求度が高い。
土壌中の交換性マグネシウムは通常10㎎/100g以下になると多くの作物に欠乏症が発生するぞい。

※交換性マグネシウム⇒作物養分として吸収をされるのは、水溶性マグネシウムと交換性マグネシウムがほとんど。

②欠乏症は塩基バランスの崩れによっても発生する

塩基間のバランスでは特にマグネシウムとカリウムの比率が重視されていて一定以上にマグネシウムの比率が低下すると欠乏症が発生しやすい。
また、栽培管理方法によって発生することがあり、果菜類では台木や整枝の影響を受けることが知られておる。

引き続きカルシウムについてじゃ。

カルシウムとは何か?

カルシウムは作物に必要な必須元素としての働きとともに、土壌PHを調節する働きがある。
また、細胞内の各種膜構造体や核形成の構成材料としての役割を有しているため、欠乏すると、生長の最も盛んな頂芽、根の生育が抑制される。このため、その欠乏症は農産物の生育・品質に大きな影響を与えるんじゃ。

カルシウムは作物体内では難移動性じゃ。このため、カルシウム欠乏は急激に生育が進んだ場合に生育の盛んな部位(例えばハクサイの芯葉等)に移動しにくいことからその部位に障害が発生することがある。
また、土壌水分不足、アンモニア態窒素が多い、塩類濃度が高い、塩基バランスが崩れている等の場合にはカルシウムの吸収が抑制され、欠乏症を発生することがある。このように、カルシウムは土壌中の交換性カルシウム含量が十分にあっても欠乏症が起きることがあるんじゃ。

※交換性カルシウム⇒養分吸収として重要なのは水溶性カルシウムと交換性カルシウム。

交換性カルシウムの必要量については、一般にPHが適正域に維持されていれば作物には必要な量がある場合が多い。また、塩基類間の拮抗作用によりカルシウムの過剰はカリウムやマグネシウムの吸収を抑制し、生育に影響を与えるんじゃ。

カルシウムと作物生育との関係

①欠乏症はカルシウムの吸収、移動が阻害された場合に発生することが多い

カルシウム欠乏症は土壌の水分不足、ECの高まり、他の塩基類とのバランス問題で発生することが多い。節水栽培により糖度の向上を図るトマトでは水不足などにより尻腐れ症が発生しやすい。
ハクサイ、キャベツ、レタス、セルリー等の葉茎菜類では土壌の水分不足により縁腐れ症、芯腐れ症がしやすく、リンゴでは果実の尻の部分に黒くへこんだ斑点状の症状が見られるビターピットが発生することがあるんじゃ。

②PHを高める働きがあり、カルシウム過剰の影響はPHの変化によって起きる

カルシウムはPHを適正域に引き上げるために重要じゃ。カルシウム過剰で問題となるのは、多くの場合、交換性カルシウム濃度の高まりによる影響ではなくPHがアルカリになることによる影響である。PHが高くなるとマンガン、ホウ素等の溶解度が低くなり欠乏症が発生しやすくなるぞい。

塩基類(カリウム、マグネシウム、カルシウム)はバランスの良い施肥が必要となる。
具体的な塩基バランスはカリウム:マグネシウム:カルシウム=1:2:5になるようにするとよいと言われておる。

次回は微量要素について学んでいくぞい。

Twitterでフォローじゃ

おすすめの記事